中室牧子「学力の経済学」を読んだ。
この本が言っているのは、「教育に根拠を」ということ。
印象に残ったこと。
・小学校前の子供への投資が一番収益率高い。
・「勉強しなさい」はエネルギーの無駄、勉強したかの確認ならよい
・しつけを受けると年収が高い(ウソついてはダメ、親切、ルール守る、勉強する)
・「やり抜く力」 と「自制心」がカギ。やり抜く力はしなやかな心=自分の能力は後天的に伸ばせると思う気持ちが大切。
中室牧子「学力の経済学」を読んだ。
この本が言っているのは、「教育に根拠を」ということ。
印象に残ったこと。
・小学校前の子供への投資が一番収益率高い。
・「勉強しなさい」はエネルギーの無駄、勉強したかの確認ならよい
・しつけを受けると年収が高い(ウソついてはダメ、親切、ルール守る、勉強する)
・「やり抜く力」 と「自制心」がカギ。やり抜く力はしなやかな心=自分の能力は後天的に伸ばせると思う気持ちが大切。
米澤穂信「王とサーカス」を読んだ。
太刀洗の、「知りたいから記者と言う仕事をしている」というのは、太刀洗本人の気持ちとしてはよくわかる。でも、他人がその気持ちを理由に話してくれるかは別の話だ。
私は個人的に記者という仕事に苦手意識を感じている。何でなのかは、私自身にもよくわかっていない。多分、私が持っている情報という「価値」を、記者の人に無償で提供して、それに対して対価を与えられることもなく、大衆の「知りたい」という気持ちを満足させて、記者の人が報酬を得ているから、なのかなあと思ったりしました。なぜ記者の人だけ報酬がもらえるんだ…私にはないんか…みたいな。
大変な仕事だよね、とこの本読んで改めて思った。
太刀洗は最後、CNNやNHKが伝えるニュースを、さらに何故自分が伝えるのか、その意味は
「幾百人がそれぞれの視点で書き伝えることで、この世界がどういう場所なのかわかっていく」からだとしている。
私が生きていく世界がどういう場所なのか、明らかにしたいからだと。
今話題の映画「ダンケルク」見てきました。クリストファー・ノーラン監督だけれども残念ながら私はあんまり詳しくない。遠い昔にバットマンを見たくらい。
見終わったあと驚いたのは、自分の中に感動が残らないこと。すごく不思議な気分だった。
記憶に残ったのは、ヨーロッパの街並みと、美しい、青い海と白い浜辺。それに不釣り合いな、浜辺にい並ぶおびただしい数の兵士。迫り来るような、はりつめた音楽。弾丸の音。パイロットが操縦席から見下ろす海の青。
冷たい海水。黒い海。口の中に残る塩辛さ。息苦しさ。
あとは圧倒的な孤独。所属する隊の兵士はみんな死んだ。「友だち」はフランス人だった。生き抜かなければいけない孤独、みたいなものをずっと感じていた。
ストーリーは、後半の救出劇やら新聞の件やらで感動的なはずなんだけど、心に残るのは、苦しさとつらさ、映像と音楽の美しさだった。
この見るのであれば映画館がいい、と思った。
屋久島へ行ってきた。
私はもともと、一人で旅行することが嫌いじゃない。でも一人での旅行がすごく好きかって言われるとそうでもない。可能であれば、気心の知れたお友達と行きたい。
屋久島は一人で行ってきた。なぜなら、一緒に行ってくれるお友達がいなかったから。さみしい。
旅行には二つの種類がある。一緒に行く人が先に決まっている旅行と、行き先が先に決まっている旅行だ。屋久島旅行は後者だった。
屋久島に行きたいと思ったきっかけがなんだったのか、もう思い出せない。なんとなくぼんやりと、行ってみたいなあ、と思い続けていた。もののけ姫のモデルになったという点も魅力的だったし、恩田陸の小説「黒と茶の幻想」の舞台になっている点も印象的であった。「浮雲」は読んでいない。
一人旅は嫌いじゃないし、宿や飛行機の手配も嫌いじゃない。(ただ、毎回もっと早く予約すれば良かったと後悔する。)
今回は移動日が平日だったこともあり、だいぶお安く手配できて、満足した。
屋久島に着いてからは、もう「もののけ姫」と「黒と茶の幻想」の世界に浸っていた。
白谷雲水峡では、濃密な空気を吸いながら、「誰かに見られているような気分になった」利恵子の気持ちを思った。
山の中の歩道を進みながら、川で手当てした者を負ぶって山を登るアシタカの気持ちを考えた。たぶん大の男一人背負ってあの山道を登るのめっちゃしんどい。
木霊は探したけど、見つからなかった。
縄文杉に至るまでの道は、節子たちと一緒に(いる気分で)三顧の桜を探しながら歩いた。
帰り道に休憩した川辺は、サンとアシタカか出会った川辺だった。(ガイドさんからは白谷雲水峡の川がモデルになってるはずだと言われたけど、縄文杉の途中の川の方が近かったと思う。上流の岩の並び方や川幅、サン達がたたずんでいた河原のサイズからしても縄文杉の途中の川の方がry)
屋久島旅行はとっても楽しかった。それはきっと私が「もののけ姫」と「黒と茶の幻想」を読んでいたからだ。
こういう旅行は邪道なのかもしれないけど、間違いなく通常の旅行よりアドレナリンが出るし、土地に対する思い入れも深くなるし、ある種の洞察力も増す。気がする。そして右脳が活発に働いている気がする。
旅行って言うのは、私にとっては起きながら夢を見させてくれる体験だ。一つの異次元の体験だ。
また旅行に行きたい。次はどこへ行こうか。
「陸上は北斗の拳、海上はONE PIECE」という噂のソマリアを、筆者がめぐった体験を綴った本。以下、忘備録。
○ソマリアは北部は英国、南部はイタリア領であった。ソマリアの「ア」はイタリアの「ア 」と同じく土地を表す。ソマリアとは「ソマリ人の地」。
○同じく国連に国として認めてもらえないもの同士、ソマリランドと台湾が同盟結ぶ案は良さそうな気がしたんだけど、台湾のイメージ悪すぎて笑った。中国よりイメージ悪いもよう。(製品の品質のイメージか?)
○もしかしたら、今の状態がソマリランドにとって一番いいのかもしれない。国連に国として認められず、南部ソマリアでは内戦が続いている状態が。国際社会から無視されてきたからこそ、この奇跡のような平和とシステムが構築されたとも見れる。
○だがしかし、国としての経済力か小さすぎて、国民がディアスポラ(国外で働く氏族)からの仕送りで生活してるっていうのもなかなかキツいなあと思う。
○あと奇跡の国ソマリランドを巡りその国の社会システムを綴っただけでは出版社に売り込めず、その目で修羅の国南部ソマリアを見るため再度アフリカに飛ぶの、世の中世知辛いなって思う。
○チンピラ通訳にうんざりした筆者、カート(食べると気分が高揚する葉っぱ)をむしゃむしゃしてチンピラ通訳と一緒にヒャッハーするという解決法、最高すぎる。
○難民キャンプで暮らす人、アメリカで働く母から4000ドル送ってもらおうとするの、生きる力感じる。
○ソマリアの歴史は氏族単位だが、ニュースで氏族は報道されない(地域のみ報道される)ので、外国人から見ると何が起きているのかさっぱりわからない。
○プントランドの政治は野球のリーグ運営方式。各チーム=氏族。
○ある一つの物事を、それぞれの立場の人の枠組みで見ると、それぞれ全然違うものとして見えていることがわかる。それを実地で解説してくれるこの本、とてもとても面白いと思う。
○1番都会人でマイルドなのは南部ソマリアモガディショの住民!北斗の拳の地が1番都会的!
○過激派アルシャバーブを支援するエリトリア、なんでアメリカや国連が制裁しないかというと、あのへんで数少ない非イスラム教国家で、イスラエルと仲良しだからっていう。まさかの。
○アルシャバーブはマオイストに似ている。農村の生活は素晴らしい。農村の生活に帰れ。農村ではアルシャバーブの支持率は相対的に高い。農村で暮らす人々には、アルシャバーブの掟を守ることは難しくない。
○名ゼリフ「過激派元気で留守がいい」
はー面白かった。何より、筆者がソマリア、ソマリランド大好きなのが伝わってきてよかった。過去、ブータンについての本も書いておられるようなので、それも読もう。