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ちょっと長めの独り言

いちばん暗いところへ(「三体2」感想)

読みました。三体2。面白かったです。
多分年末年始用に購入したので読了に5ヶ月かかってますね。繰り返しになりますがめちゃくちゃ面白かったです。以下がっつりネタバレ。




・筆力の暴力。文章上手すぎませんか。基本的に外国の作品って「文章上手いな〜」って思うことが少ないんですけど(母語で読んでないからだと思う)、この本に関しては至る所で「文章上手いな〜」ってなってる。著者が文章上手いのはもちろんですけど、翻訳者のみなさんもすごいんだろうな。
・プロローグの面白さ、異常じゃないですか? どんな頭をしていたらこのシーンはアリ視点で書こう!とか思えるんですか? このプロローグ異常ですよ。このまま1本の映画になるやつ。プロローグやばい。
・ルオジーの考え方はゲーム論とかナッシュ均衡みたいな感じでよかった。そういえば破壁人にフォン・ノイマン(のアバターの人)いたよね。
・ルオジー脳内彼女を現実に召喚した男なんですけど、女性目線で見るとめっちゃ気持ち悪くない…? なんかめっちゃ気持ち悪く感じてしまった。いやでも男性目線で見れば脳内にしかいなかった運命の女性と現実で結ばれることができ、しかも他人の金で理想の生活を送ることができ、超絶ハッピー展開なのかもしれない。
アリストテレス(山杉恵子)、ビルハインズの破壁人に任命された時、「彼の破壁人が務まるのは私だけだろう」って言ってて、なんかそれ、もう、一周まわって愛なんじゃないですかね…
・突然の銀河英雄伝説。もしかして宇宙SF好きの必読書なんですか?
アルカイダ…! もしかしてアシモフファウンデーション」も読んどいたほうがいい感じですか!?
・ただ祖国に帰りたいと願ったレイディアスがその祖国の人々に石を投げられ蔑まれ殺されるのが…。つらい。レイディアス好きになってしまった。
・丁儀の謎物質確保からの艦隊群ほぼ全滅までの流れが興奮した。ここ、すごく映像的だしそのまま映画にできそう。
・かーらーのー生き残った艦隊同士の刺し合い。資源には限りがあり、皆は生き残れないから、間引くしかない。「私たちは非人類になる」の東方の言葉が重い。
・章北海、存在するだけで圧倒的安心感だったのにここで…!退場…!惜しい人をなくした。
・最後のルオジーの三体世界との交渉も良かった。最後すごいハッピーエンド的な空気醸し出してる。良かったね。


というかなんかこれで完結感あるんですけど。どういうこと。なんか諸々解決した気がするけど3はどうするんですか。
いやでも多分圧倒的に面白いんだと思う。それは間違いないですよ。ここまで読んできた感じ3も絶対面白い。
3読むの楽しみ!