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ちょっと長めの独り言

異邦人(ダン・ブラウン「ロスト・シンボル」上巻感想)

ダン・ブラウン「ロスト・シンボル」読んでる。上巻読み終わったところ。わりと上下巻読み終わったところで感想書くことが多いのだけど、気になったことがありましてですね。

先日、「天使と悪魔」を読み終わってたんですけど、「天使と悪魔」で一緒だったヴィットリアはどこに行ったんですかね? なんか、存在が消されてる感がある。でもバチカンでの一連の事件はあったことになってる。ヴィットリアの話は出てこない。怖い。

主人公の「友人」や「関係者」は、事件ごとに一新される。回想に出てくる学生たちは、ただ「学生」としての役割だけを負った、のっぺらぼうみたい。

主人公以外の登場人物は、ちゃんとその時代その場所で暮らしてきた歴史があるのに、主人公だけ切り取られてポイっとその世界に放り込まれたような異物感がある。あの奇妙な、世界に受け入れられていない感じ、気持ち悪くてすごくいいと思う。なんか文学的な感じがする。

全然本題と関係ないね。下巻も楽しみです。