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ちょっと長めの独り言

私の愛しのエポニーヌ

先日、名作映画「レ・ミゼラブル」をDVDで鑑賞しました。それはもう素晴らしい映画でした。銀の燭台のシーンからジャン・バルジャンが天寿を全うするシーンまで、延々と涙を流し続けていました。歳を取ると涙もろくなって困ります。
で、本当に素晴らしい映画だったのですが、ミュージカル映画で一番好きかというと、また違うんですね。私の中でのミュージカル映画暫定一位は「オペラ座の怪人」です。
以下の通り理由を自分で分析してみました。
ちなみに私、音楽はさっぱりわからないのでその軸での評価はありません。ミュージカル映画の評価の仕方としてそれでいいのかという疑問はありますが、わからないものはしかたがないのです。

○画面の華やかさ
オペラ座の怪人の圧勝です。
レ・ミゼラブルは本当に画面が暗い。特に前半。明るいシーンはキリスト像の前でジャン・バルジャンが悔い改めるシーンくらいでは?
革命が始まってからは動きのあるドラマチックなシーンが多くで好きです。

オペラ座の怪人は華やかです。舞台裏で階段を駆け下りるバレリーナの娘、花で溢れかえった楽屋、レースがたっぷり使われた舞台用の衣装。乙女心をくすぐります。オペラ座そのものがとっても美しいです。
特に好きなのは怪人の住まい!!!
移動手段が「水路を船で渡っていく」というのがもうたまりません。灯りがロウソクというのもいい。(しかも人間の腕をかたどった燭台!) 薄暗くて美しい水路を抜けると、怪人の住まいに着きます。水面から燭台が次々と現れ、自動で明かりがつくという謎の仕掛け。家具も古めかしくて美しい。
関係ありませんが、この怪人の住まいを見て神風怪盗ジャンヌを思い出しました。種村有菜先生にここを背景にして扉絵を書いていただきたい。オペラ座だし、「満月をさがして」あたりで。

○ヒーローのイケメンさ
誰をヒーローとするかは悩むところですが、とりあえずヒロインとくっ付く方とします。マリウスとラウルですね。
…ラウルの勝利!(独断)
実はアンジョルラスが一番好きです。かっこよくて歌も上手です。

○ヒロインのかわいさ
クリスティーヌとコゼットですね。甲乙つけがたく、悩ましいですが、僅差でコゼットの勝利としたいと思います。
これまた実は、ファンティーヌが一番好きです。というかアン・ハサウェイが好きです。すごいよ。あんなに美しいのにあんなに歌上手なの反則だよアン・ハサウェイ

○主人公の魅力
ジャン・バルジャンとファントムですね。お二人は私からはケチつけようがないので同点です。
これまた実は、ジャベールが一番好きです。あの頑なさ。もっと器用に生きられれば。愛しいですジャベール。

○女性脇役の魅力
エポニーヌとメグです。
どっちもとても好きです。
どっちもとても好きです!!!!

私はどうしたってコゼットではなくエポニーヌに共感してしまいます。虐げられた幼少時代を送ったものの、ジャン・バルジャンに救い出され、愛されて真っ直ぐに育った美しいコゼット。犯罪者の両親に育てられ、恐喝の手伝いをするエポニーヌ。エポニーヌが一途な思いを向けていたマリウスが、コゼットにひとめぼれしたところを見てから、どうしようもなくエポニーヌに幸せをつかんでほしいという思いが溢れかえります。報われろ…!
そんな私の思いは届かず、エポニーヌはマリウスの腕の中で息絶えます。エポニーヌ…幸せになって欲しかった…。

長々とエポニーヌについての思いを綴ってしまいましたが、レ・ミゼラブルは泣ける、オペラ座の怪人は美しい、総合的にはオペラ座の怪人のほうが好きです、という話でした。
おわり。