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ちょっと長めの独り言

それは恋ではなく(映画「ボヘミアン・ラプソディ」感想)

見ました…。今話題のボヘミアン・ラプソディ。最高でした…。

もう映画の素晴らしさを伝える感想は世の中に溢れてると思うんです。なので、以下は私の心に強烈に残ったフレディとメアリーの関係について書きたい。

フレディとメアリー、すごくエモい関係だった。クラブで出会って、付き合ってるあいだすごく素敵な雰囲気だったんだ…。朝、身だしなみを整えるメアリーを見ながらフレディが「すごく綺麗だ」って呟いたりして。プロポーズのシーンもすごくよかった。
だからフレディがゲイであることを告白するシーンは辛かった。フレディがバイであるって言ったのに、メアリーーは「いいえ、あなたはゲイよ」って言うんだよね…。メアリーは感覚として「恋人として愛されていない」っていうのがあったのかな。
でもフレディにとって特別な人には変わりないんだよ。メアリーはフレディがゲイだってわかって結婚指輪を外そうとするんだけど、フレディが「待ってくれ、その指輪は一生外さないって約束したじゃないか」って言うんだよね…。フレディにとってメアリーは恋人としての愛ではないかもしれないけど、唯一無二の人なんだよ…。

フレディとメアリーは別れた後も隣同士の家で、夜になったら窓際のランプで合図を送り合うんだよ。このシーン、ドリカムの「テールランプ5回でアイシテルのサイン」を思い出した。

フレディのライブでメアリーが彼氏連れて来た時、フレディが固まってしまったのが辛かった…。メアリーは恋人じゃなかったけど、フレディにとって大切な人、代わりのない人だったんですよね。そんなメアリーに、大切な人、おそらくフレディよりも大切に思う人ができた。そんな衝撃。
それはポールと一緒に住んでいた家にメアリーが来てくれたシーンでも同じようなつらみを感じた。メアリーが妊娠したことを告げた時、「うそだろう?」って反応を思わずしてしまったフレディ。最低の反応だと思うけど、気持ちはわかるんだ…。クイーンのメンバーは、みなそれぞれ妻や子供、家族を持っている。自分にだけは家族はいない。メンバーはクイーンの皆は家族だと言うけど、そう言いながら本当の家族を持っている。そういう引け目?虚しさ?を感じながらソロでレコーディングする中で現れたメアリーは救いの女神のように見えて、けれど彼女にも本当の家族ができたことが「妊娠してる」の一言で分かってしまったんだ。メアリー、君も僕を置いていくのかい。

結局彼女の言葉がクイーン再集結のきっかけになる。フレディの周りには、クイーンメンバー、恋人が集まり、エイズに犯された身体で残された人生を幸せに生きていくんだ。

この恋人関係じゃない男女の関係がとても好きで…。フレディにとってメアリーは恋人じゃないけど、友人というには彼女はあまりにも特別で、この関係はどう言い表したらいいのかな〜と思ってたら劇中でフレディが言ってくれました。「運命の人」。運命の人ですよ。なんて的確な表現…。
あと他に的確な表現知ってる。こういうの「尊い」って言うんだよ。

見てる最中は「ポールクソだな…」って思ってたんだけど、なんか全部ポールのせいみたいにされてポールも可哀想だなって思った。

あ〜〜〜フレディとメアリーの関係が見れただけで本当に価値のある映画だった…。それプラス映画も最高なので。クイーン、リアルタイムでは聞いてないので、あっこの曲ってそんな風に作られたんか〜〜〜!という驚きがある。ウィーウィルロックユーとか。Another One Bites the Dustとか。もちろんボヘミアン・ラプソディも!
見たあと絶対カラオケ行きたくなると思います。私もヒトカラしてきた。